wakaremichi_man


こんにちは。

慶應義塾大学 理工学部では、学門制というシステムが導入されています。
他の大学では入学したときから自分の学科は決定していますが、慶應理工では2年進級時に好きな学科を選ぶことができるようになっています。

ただ、この学門制というシステムは少々ややこしく、色々な疑問を抱えている人も少なくはありません。
この記事では、

  • そもそも学門制って?何のためにあるの?
  • どの学門・学科を選べばいいの?
  • 希望の学科に行くために必要な成績(GPA)は?

などの疑問に答えていくつもりです。

慶應理工を受験しようと考えている方、もしくは既に慶應理工の1年生でこれから学科分けを控えている方などは是非参考にしてみてください。





学門制について


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そもそも学門制とは?


学門というのは、「学びの庭に入る門」という意味らしいです。
(ちなみに学問じゃなくて学門です!間違えやすい!)

1年生では5つある学門のうちどれか1つに所属します。
そして2年生に進級するときに、その学門から行くことのできる学科を選びます。

figure_question「入学するときに学科を選べばいいんじゃない?何で1年待ってから選ぶの?」

と思うかもしれません。

慶應理工としては学門制を導入することによって、入学後の学科選択や科目選択が自由になることを主張しているみたいです。

1年生から学科が決まる大学では、1年生からその学科専門の授業をひたすら受けることになります。
そこで学門制を導入することによって、1年生のうちは色々な学科の授業を受けることができるようになるわけですね。


ただ、一見良さそうに見える学門制ですが一部の人にとっては厄介な存在になります。
特に、「興味のある分野はココだけ!とはっきり決まっている人」です。
慶應理工の1年では、本当に色々な分野の授業が必修科目(絶対受けなければいけない授業)となっています。
そのせいで、例えば物理にしか興味がない人が無理矢理化学をやらされてしまうなんてことになります。
大学では自分の好きなことが学べるはずなのに、これでは高校みたいですよね。

私も高校生の頃は、大学では自分の好きな分野だけ勉強できるんだろうなと思っていました。
ですが実際は、自分の興味のある授業は1~2割程度でした(もちろん人によって異なります)。

ただ、2年生からはそれぞれの学科に所属するので、好きな分野だけ勉強することができます。
それでも興味のない授業は一定数ありますが…(これはどこの大学に行っても同じです。仕方ない。)


学門制のメリット

・色々な分野の授業を受けることができる。
・入学してからじっくり学科を選ぶことができる。


学門制のデメリット

・興味の無い授業も受けなければいけない。



ちなみに慶應理工1年の必修科目はこんな感じになっています。



どんな学門・学科がある?


さて、それではどんな学門や学科があるのでしょうか。
慶應理工では2020年度から学門のシステムが少し変わったため、以下のようになっています。
(%はその学門から進級する割合です。)

学門A(物理・電気・機械分野)
  • 物理学科(20%)
  • 物理情報工学科(40%)
  • 電気情報工学科(旧 : 電子工学科)(20%)
  • 機械工学科(20%)

学門B(電気・情報分野)
  • 電気情報工学科(旧 : 電子工学科)(30%)
  • 情報工学科(25%)
  • 物理情報工学科(20%)
  • システムデザイン工学科(25%)

学門C(情報・数学・データサイエンス分野)
  • 情報工学科(30%)
  • 数理科学科(30%)
  • 管理工学科(35%)
  • 生命情報学科(5%)

学門D(機械・システム分野)
  • 機械工学科(50%)
  • システムデザイン工学科(35%)
  • 管理工学科(15%)

学門E(化学・生命分野)
  • 化学科(20%)
  • 応用化学科(60%)
  • 生命情報学科(20%)


それぞれの学門からは、その学門に属している学科に進級することができます
例えば、物理情報工学科だと、学門Aから4割の人が、学門Bから2割の人が進級できるということですね。

また、表記の%はあくまで目安なので、20%と書いてあったらきっちり20%しか進級できないわけではなく、25%になったり15%になったりすることもあります

<参考>



学門越えって?


毎年各学科で約5人まで、学門を越えて学科を選ぶことができます。学科は11種類あるので5×11で約55人は学門越えができる計算になりますね。
例えば、学門Bに入学した学生が、本来学門Bからは行くことができない管理工学科に行きたくなった時に、この学門越えを利用して管理工学科に進級することができるという仕組みです。

配属は1年の成績や書類審査によって決定するらしいので、単純に考えると理工学部の中で相当上位の成績を取らなければ学門越えは不可能ということになります。
理工学部は大体1000人ほどいるので、1000人のうち大体トップ50に入れる自信があるかどうかですね。
恐らく普通の人には無理だと思うので、ちゃんと行きたい学科がある学門を選ぶようにしましょう。


学門の選び方


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学門は入学する前に決定します。
ここでは、慶應義塾大学 理工学部の入試を受けようと考えている方向けに、学門の選び方について解説していきたいと思います。

行きたい学科がある場合


当然ですが、行きたい学科がある場合はその学科を選択肢として持つ学門を選びます。

ただ、行きたい学科が複数の学門にまたがって属しているケースもあります。
先ほどの一覧を一部持ってきました。

学門A(物理・電気・機械分野)
  • 物理学科(20%)
  • 物理情報工学科(40%)
  • 電気情報工学科(旧 : 電子工学科)(20%)
  • 機械工学科(20%)

学門B(電気・情報分野)
  • 電気情報工学科(旧 : 電子工学科)(30%)
  • 情報工学科(25%)
  • 物理情報工学科(20%)
  • システムデザイン工学科(25%)


figure_question「物理情報工学科に行きたいんだけど、学門AとBどっちを選べばいいの?」

このような場合、定員が多い学門Aを選ぶのが正解です。(学門A : 40% > 学門B : 20%)

同様に考えて、電気情報工学科(旧 : 電子工学科)に行きたい場合は学門Bを選べばOKです。

理由は後ほど、4, 希望の学科に行くために必要なGPAについて で解説します。


行きたい学科がない場合


多くの人は行きたい学科が何かしらあると思いますが、中にはこんな人もいるかもしれません。

  • 「特に行きたい学科が無いんだけどどうしよう…」
  • 「まだ決まってない、入学してからゆっくり考えたい…」

そんな人は、興味のある学科ではなく、興味のある分野で選びましょう。

それぞれの学門には、
学門A(物理・電気・機械分野
のように、分野が決まっています。
自分が少しでも興味のある分野があれば、その分野がある学門を選ぶのが正解だと思います。

「分野すら決まってない!」という方は、なるべく選択肢が多くなるように選んでおきましょう。
学門A,B,Cは4学科から、学門D,Eは3学科から選ぶことができます。
どうしても興味のある学科が無い場合は、4学科から選べる学門A,B,Cのどれかを選択しておくのが無難だと思われます。


学科の選び方


次は、慶應理工の1年生でこれから学科分けを控えているという方向けに、学科の選び方について解説していこうと思います。

行きたい学科がある場合


当たり前ですが、行きたい学科があるならそこに進級しましょう。

ただ一応、「やりたかった分野の勉強ができない…」なんてことにならないように2,3,4年生で受けることができる授業の確認などをしておくといいかもしれません。


行きたい学科がない場合


行きたい学科が特に決まっていない人は、1年の11月頃に行われる学科分け説明会に出てから考えるのをおすすめします。

学科分け説明会では、各研究室からの展示を見て回ったり、一部の研究室の見学をすることができます。
学科分け説明会に出てから行きたい学科を決めている人はそこそこいるので、まずは出てから考えるのがいいのではないでしょうか。


figure_zasetsu「それでも決まらなかった…もう正直楽な学科ならどこでもいい…」

となってしまった場合は、課題の量実験の数などで選んでもいいと思います。
周りの評判や去年の時間割などをもとに楽な学科を見極めましょう。


<参考>



希望の学科に行くために必要なGPAについて


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学科を選んだはいいものの、必ずしもその学科にいけるとは限りません
もう一度例の一覧を持ってきました。

学門A(物理・電気・機械分野)
  • 物理学科(20%)
  • 物理情報工学科(40%)
  • 電気情報工学科(旧 : 電子工学科)(20%)
  • 機械工学科(20%)

例えば、今年は偏りが酷くて物理学科の志望者が90%になったとします(実際にはありえませんが)。
しかし、物理学科の定員は約20%のため、70%の人は他の学科に配属されることになります。

このとき、物理学科に進級する20%には誰が選ばれるかを決めるために重要となるのが成績(GPA)です。
教授としても成績が良い学生が欲しいのは当然ですよね。
そのため、希望の学科に確実に行くためには成績を上げることが必要になってきます。

ちなみに、第1希望に行くことができる人数は毎年90%ほどらしいです。

GPAとは?


GPAは簡単にいうと、自分の成績を数値で表したものになります。

慶應義塾大学では、成績は S, A, B, C, D の5段階で評価されます。
これにそれぞれ 4, 3, 2, 1, 0 と値を割り当てて、全ての授業の平均を取るとGPAが算出できます。
例えば、GPA3.0だと平均してAを取っていることになり、そこそこ優秀な学生だということがわかりますね。

このGPAが高いほど希望の学科に進級しやすくなるわけです。

人気度や定員について


GPAがどれくらいあれば希望の学科にいけるのかということですが、明確なラインが決まっているわけではありません。毎年状況に応じて変動しています。

学科の人気度


学科が人気であればあるほど、その学科に入るための必要GPAは高くなります。
これは当たり前ですね。

大人気学科で倍率2倍ほどになっているのに、「うちの学科は平均GPA1.0以上あればいいよ」なんて言うわけないですし、不人気学科で定員割れしているのに、「うちの学科には平均GPA3.5以上ない奴はいらん!」なんてことになるわけはないです。

学科の人気度は年によって変わるので、毎年ここの学科が人気だよとは言えません
その年の人気度はSNSなどで調べてみるのがいいと思います。
また、定員が多いからとはいえ人気学科であるとは限りません。

学科の定員


学科の定員は何度も書いたように○○%として割合で示されています。
そして、定員が多ければ多いほど、その学科に入るための必要GPAは低くなります。

定員が50%の学科と10%の学科では、50%の学科の方が低いGPAで入れる可能性が高いということですね。
これが先ほど、自分が行きたい学科の定員が多いほうの学門を選んだ方がいいと書いた理由ですね。

ただこちらも年によって変わることがあるので、定員が多い学科でも偶然その年に志望者が多くなってしまい、必要なGPAが高くなってしまうこともあります。


つまり、以上をまとめるとこういうことですね。

POINT

・学科が人気であればあるほど必要なGPAは高い。
・学科の定員が多ければ多いほど必要なGPAは低い。

・必要なGPAはこれら2つの要素によってだいたい決まる。




具体的な数値について


恐らく皆さんが一番気になるのはここだと思います。

ただ、事前に忠告しておきます。

  • 必要なGPAのボーダーは公開されていないため、あくまで予想。正確な数値は誰にもわからない。
  • 必要なGPAは年によって変動する。

一応ここには私の予想を書きますが、あまりあてにしないようにしてください。

より詳しい人から「この学科はGPA○○必要だよ、ここに書いてあることは違うよ」などと指摘されても、「その数値には証拠がないし、また年によって変わるから毎回その数値じゃない」としか返せないので、苦情はやめてください。

ただ、明らかに全く違う数値が書いてあった場合はこっそり教えてください。


学門の中で、定員が一番多い学科


例えば、学門Eの応用化学科は定員が60%であり、学門中一番定員が多い学科です。
このような定員が一番多い学科に関しては、GPA2.0~2.5以上で行くことができると考えています。

ただ、GPAが必要なのはあくまで定員がオーバーするときであり、定員割れしている場合GPAは極論0でもいいということになります。(0だと留年してるんですけどね)

学門の中で、定員が一番少ない学科


反対に、学門の中で定員が一番少ない学科の場合、GPAは2.5~3.0以上は必要であると考えます。
流石に3.0~3.5以上となると奨学金が貰えるレベルなので、第1希望の学科に行く割合が9割であることを考慮すると流石にそこまで高くはないんじゃないかと思います。

ただ、これも人気度に関係するため、定員は一番少ないが人気も無い学科の場合はこの限りではありません。

その他


どの学門でも定員が比較的少ない学科、例えばシステムデザイン工学科や生命情報学科の場合、必要なGPAは先ほどと同様に2.5~3.0以上、またはそれ以上に高くなると思われます。


何度も言いますがここに書いたことはあまり参考にしないでください。
ただ、GPA3.0以上あればだいたいの学科は安心だと思うので、そのあたりを目指すようにすれば大丈夫です。


まとめ


いかかだったでしょうか。
学科選択は自分の将来を決める大事なことなので、後悔しないようにしましょう!


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