こんにちは。
この記事では、慶應義塾大学理工学部に合格した私が、おすすめの化学の参考書を紹介していきます。
実際に私が使った化学の参考書を紹介していくので、ここで紹介した参考書で勉強すれば慶應理工合格レベルに達することが可能です。
- 慶應理工に合格するために必要な化学の参考書のレベルを知りたい
- 実際に合格者が使っていた参考書を紹介して欲しい
- どういうスケジュールで勉強していけばいいかわからない
- 慶應理工の化学の傾向と対策は?
こういった疑問に答えていきます。
これから慶應理工、またはそのレベルの他の大学の受験を考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
また、おまけとして「直筆の化学暗記シート」を配布したいと思います。
受験期に無機化学などの暗記分野を綺麗にまとめた紙を作ったんですが、このまま眠らせておくのももったいない気がするので使いたい人は使ってください。
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おすすめの化学参考書【慶應理工合格レベル】
大学入試の化学は、理論化学・無機化学・有機化学の3つの分野に分けることができます。
各分野のイメージは以下の通りです。
- 理論化学(計算・理解・暗記)
- 無機化学(理解・暗記)
- 有機化学(理解・暗記・パズル)
どの分野も問題の解き方や傾向がちがうので、「〇〇は得意だけど、△△は苦手…」という風に得意不得意が分かれるのが特徴ですね。
得意な分野では8割、苦手な分野でも5割は解けるようになることを目標にしていきましょう。
それでは、以下で実際に私が使った参考書を紹介していきます。
計4冊の参考書を使用しました。
実戦 化学重要問題集
どこの受験サイトに行っても必ず紹介されている「化学重要問題集」です。重問と呼ばれています。
A問題とB問題に分かれており、A問題は基本・標準問題、B問題はやや発展問題といった感じです。
問題数がかなり多く(250問以上)、網羅性が非常に高いのが特徴の参考書です。
難易度はそこそこ高めなので、高校で配布された問題集程度のレベルを終わらせてから挑むのをおすすめします(セミナー化学など)。
まず1周目はA問題だけを解いていき、2周目以降はA,B両方やるといった形式がおすすめです。
しかしこの参考書、問題点が1つあります。
それは「解説がクソ」だということです。
1周目はほとんどの問題が解けないので解説を読むんですが、読んでも何も理解できません。
なので全く勉強になりませんでした。
簡素な解説でも理解できる方にとっては、この参考書は非常に良書になると思います。
既にこの参考書を持っており満足しているならば問題ありません。完璧に仕上げれば早慶理工にギリギリ合格できるレベルまで達すると思います。
ですが、私個人的にはおすすめしません。
まだ問題集を買っていないのであれば、この後紹介する参考書を選んだ方がよっぽどいいと思います。
化学の新演習
「化学重要問題集」の代替としておすすめするのが、この「化学の新演習」です。
「化学重要問題集」と比較したときに、以下のような利点があります。
- 解説が分かりやすい
- 問題数が多い(300問以上)
- 難易度が高い
- 「化学の新研究」とセットで使うとより理解が深まる
解説が分かりやすい
一応標準~発展レベルの参考書なので、教科書レベルを終えたばかりの人にとってめちゃくちゃわかりやすい解説かと言われると、そういうわけではないです。
ですが、重要問題集よりは明らかに分かりやすいです。
最悪解説を読んで理解できなくても、のちに紹介する「化学の新研究」を読めば理解できることがほとんどなので、問題ありません。
問題数が多い(300問以上)
問題数がとても多く、300問以上あります。
300問となると入試までに間に合うのかという疑問が浮かぶかもしれませんが、正直化学の問題集はこれ1冊だけでも十分と言えるほどなので、夏ごろから始めれば3周ぐらいはできるちょうどいい量になっています。
難易度が高い
難易度は★~★★★の3段階に分かれています。
★★★は正直早慶理工を狙うレベルではやらなくてもいいのではないかと思うほどマニアックな問題です。
一方、★と★★の一部は教科書レベルが終わった人でもチャレンジできるような内容になっています。
難易度が高いというよりは、難易度の幅が広いというほうが正しいのかもしれませんね。
重要問題集では早慶理工の化学で6割取れるかどうかの実力しかつきませんが、新演習では7~8割解けるレベルまで達することができると思います。
「化学の新研究」とセットで使うと非常に理解が深まる
次に紹介する「化学の新研究」と「化学の新演習」の著者が同じなので、両方セットで使うことでとても理解しやすくなります。
化学は暗記も大事ですが、何より理解しておくことが重要なので、そういう意味ではこの2つの参考書をセットで使うことを強くおすすめします。
化学の新研究
「化学の新研究」は、参考書というよりは辞書です。
700ページぐらいあります。分厚い。
問題集を解いていて「ここよくわからないなー」と思ったときは、その分野を「化学の新研究」で調べて理解するといった流れが基本になります。
高校レベルを超える範囲の内容も交えながら原理が説明されているので、「なぜそうなるのか?」という疑問をしっかり解決できると思います。
辞書というと、字がいっぱい書かれていてすごく分りづらそうなイメージを受けるかもしれません。
ですがこの参考書は、図や表を多用したり、重要な単語などは赤字になっていたりと、とても分かりやすくまとめられているので大丈夫です。
前で紹介した「化学の新演習」と合わせて使うことで、早慶理工の化学で7~8割取れるレベルまで達することができます。
<補足>
まれに、「化学の新研究」に書いてある内容は間違っているという声を聞きます。
主に、これを言っているのは大学以上のレベルの化学を学んだ人です。
確かに大学レベルの化学と比較すると、この参考書に書いてある内容は間違っているのかもしれません。
ですが、この参考書を使うのはあくまで高校生であること、高校レベルの知識ではそもそも間違いに気づかないということ、仮に間違っているとしても些細な部分であり、入試の問題を解く上ではまったく支障をきたさないということから、正直気にする必要のない問題だと思います。
私自身この参考書を使って何らかの問題が発生したことはありませんし、実際に使用した受験生の多くはこの本をおすすめしています。
この本を極端に批判しているのは大学レベル以上の化学を学んだ人だということは確かです。
「間違っていることが書いてある」というレビューを読んで、購入をためらっている受験生の方がいるのであれば、それはまったく気にする必要のない問題であるということを伝えておきます。
有機化学演習
有機化学が苦手な人、有機化学を武器にしたい人に、特におすすめしたいのはこの「有機化学演習」という参考書です。
個人的に有機化学という分野は、基本事項を暗記して、それを元にパズルゲームをするような分野だと思います。
ちゃんと勉強すれば一番点が取りやすい分野なのではないかなと考えています。
この参考書は、1章では有機化合物の特徴や反応系統図など、有機化学の問題を解く上で必要になる知識が全部まとめられており、2章では演習問題がたくさんあるという形式になっています。
私は、重問や新演習の有機化学分野はほぼやらずに、有機化学はすべてこの参考書で勉強していました。
結果として有機化学分野では早慶レベルでも8~9割取れるほどに仕上がったので、非常にいい参考書だったと感じています。
有機化学が苦手で困っている方にはもちろん、有機化学で点を稼いでおいて他の分野で楽をしたい方にも、ぜひおすすめしたい参考書です。
参考書での学習スケジュール
1年での勉強を想定してスケジュールを組んでみました。
私も実際にこのスケジュールで勉強しました。
春~夏
4月から夏休みまでは、基礎を固めます。
ここでしっかり基礎を固めておけば後々問題集を解いていくときにかなり楽になります。
「セミナー化学」などの、高校で配布される基礎レベルの参考書がある程度解けるようになっておけばいいと思います(基礎レベルであれば何の参考書でもいいです)。
ただ、この時期だと高校の授業で有機化学分野が全部終わっていないかもしれません。
時間がある方は先取りしてもいいですが、別にしなくても大丈夫です。私はしませんでした。
夏~秋
夏休みからは本格的に問題集を解いていきます。
「化学重要問題集」「化学の新演習」の簡単な問題から始めていきましょう。
先ほども書きましたが、「化学重要問題集」だと早慶理工ギリギリ合格レベルにしか達することができないので、「化学の新演習」などのもう少しレベルの高い参考書を最終的にはやったほうがいいと思います。
両方持っている方は「化学重要問題集」→「化学の新演習」という順番でやりましょう。
「化学重要問題集」をやる場合は、1周目はA問題、2周目以降はA・B問題両方という形式でいいです。
「化学の新演習」をやる場合は、1周目は★・★★の問題、2周目以降は必要に応じて★★★も混ぜていきます。
秋~冬
問題集の問題数が多いので、この時期も「化学の新演習」などをやっていきます。
12月までに3周目が終わっていればかなりいいペースだと思います。
また、必要に応じて先ほど紹介した「有機化学演習」を混ぜていきます。
「有機化学演習」をやる場合は、「化学の新演習」の有機分野は一旦スルーしておきましょう。
「有機化学演習」は2周ほどやれば十分です。
「化学の新演習」を3周以上回すことを優先します。
入試直前
1月~2月の頭にかけて、赤本を解いていきます。
基礎が固まっていない状態から赤本を解き始めるのはやめましょう。1月からで十分間に合います。
赤本を解くと自分の苦手分野が分かってくると思うので、その分野を重点的に問題集で解きなおしていきます。
慶應理工の化学:傾向と対策
慶應理工の化学の概要
慶應義塾大学理工学部の化学は、問題の形式が穴埋めとなっています。
語句や分子式、計算問題の答えなどで埋めていきます。
特に計算問題の分量が多く、対策は必須となります。
試験時間は物理と合わせて120分、つまり化学は60分で解く計算になります。
計算問題は10問近く出題されるため、時間的にかなり厳しいです。
問題を見た瞬間に解き方がだいたいわかるレベルまで仕上げておく必要があります。
合格ラインは6割なので、化学が得意な人は7~8割、苦手な人でも5~6割は確保しておきたいですね。
慶應理工の化学の傾向・対策
語句の穴埋めはそこまで難しい問題が出題されるわけではないので、こちらでなるべく点を稼いでおくことをおすすめします。
知識問題は勉強さえしておけば一瞬で書けるので、コスパ良く点を稼ぐことができます。
計算問題の量を考えると、知識問題で落とすのは避けたいところです。
計算問題は、簡単な問題と難しい問題の2通り用意されていることがほとんどです。
まず問題を見てすぐに解き方が浮かんだ場合は解いて、よくわからない問題だった場合は即捨てましょう。
無駄に粘って時間を取られるのが一番危険です。
有機化学は決して簡単な問題が出るわけではないですが、先ほど紹介した参考書を使えば8割は取れるレベルに仕上がるので、得点源にしていきたいところです。
<参考動画>
まとめ
以上、慶應理工合格者が実際に使ったおすすめの化学の参考書を紹介していきました。
ついでに傾向と対策も少し書いてみました。
受験生のみなさん、頑張ってください!
最後におまけとして私が受験期に作った暗記シートをのせているので、よければ使ってください。
おまけ:化学暗記シート
おまけとして化学の暗記シートを配布します。
受験期のとき無機化学などの暗記分野を綺麗にまとめたものです。
手書きなのと、スマホのスキャナで取り込んだので画質が微妙なのはご了承ということで…
使う場合は印刷して見にくいところを書き直すなどしてください。
多分間違ってる箇所は無いと思いますが、何らかの問題が生じても責任は取りません。
化学暗記シート1 https://t.co/mnfQowoXLJ
化学暗記シート2 https://t.co/dMTzOddLEM
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